慣らし保育の "あるある"

   今年もこの時期が来ました。

入園したばかりの園児には、
パパママと離れる瞬間から、
涙が止まらない子も少なくありません。

慣らし保育の時間は数時間ですが、
そのあいだ、ずっと
泣き続けていることもあります。

そんなとき、私たちは
ベビーカーに乗せて
外へお散歩に出かけます。

すると...

さっきまであんなに泣いていたのに、
なぜか、ピタッと泣き止むんです。

風にあたりながら、
きょろきょろと周りを見たり。

滑り台に乗ると、
さっきまでの涙が嘘のように、
笑顔がこぼれたりもします。

でも、
保育園に戻ってくると……

また、泣き出す。

これ、不思議に感じますよね。

実はこれ、
とても自然な反応なんです。

入園したばかりの子どもにとって、
保育園は「知らない場所」。

知らない大人、
知らない空間、
そして、大好きなお母さんがいない。

それだけで、
子どもの中では
「不安」がいっぱいになります。

では、なぜ外に出ると
泣き止むのでしょうか。

外の世界には、
風や光、音など、
たくさんの刺激があります。

ベビーカーの揺れも、
心地よく感じる子が多いです。

そうすると、
不安に向いていた気持ちが、
自然と外の世界へ向いていきます。

つまり、
「不安」よりも「感じること」が
勝つ状態になるんですね。

滑り台やブランコなど、
遊具で遊び、
で笑顔になるのも同じです。

スピードやちょっとしたスリル、
身体を動かす楽しさ。

それが一気に、
子どもの気持ちを
「遊びモード」に切り替えます。

そして、保育園に戻ると…

最初に「不安」を
感じた場所に戻ることで、
その感情がまた思い出されます。

だから、また泣いてしまう。

子どもたちは、
ただ泣いているわけではありません。

その場所で感じた気持ちを、
ちゃんと表現しているんです。

慣らし保育の時間は、
「泣かないようにする時間」ではなく、
少しずつ、
「ここは大丈夫なんだ」と
感じてもらう時間です。

先生との関わりの中で、
安心できる瞬間が増えていく。

楽しい経験が、
少しずつ積み重なっていく。

そうしていくうちに、
ある日ふと、
あれ?今日は泣いてないね。

そんな日がやってきます。

最初は涙が多くても、大丈夫です。

それは、
子どもがちゃんと
感じている証拠だから。

そしてその一歩一歩が、
新しい環境に慣れていく
大切なプロセスです。

保護者の方にとっては、
とても心配な時間かもしれません。

ですが、子どもたちは、
自分の力で、
ちゃんと乗り越えていきます。

私たちはその過程を、
そばで丁寧に見守っていきます。

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